死に魅了される若者
なぜ人は死に魅了されるのだろうか。
生物として最も恐れるのもは死であるはずなのに、目を覆うどころか、死を探究し魅了される人がいる。
昨年度流行になった、YOASOBI「夜に駈ける」は、自殺をテーマにした歌だ。若い男が、同い年くらいの酷く病んでいる女性を励ましているのだけれども、結局2人して死を選んでしまう。この歌が流行ったことで、何組かの若いカップルがビルの屋上から飛び降りるという事件が何度も発生した。
単に若いカップルが一緒に死ぬ話は、今に限ったことではない。江戸時代の遊郭で女郎と客が心中する。
この曲で取り上げられているカップルの死は、従来の心中とは異なる気がする。
互いに若く未来もあるし、遊郭に囚われてるような物理的な障害もないカップルが死を選ぶのだ。
これは永遠の愛を違うといったものとは違うような気がするのだ。
静かさの奥底から湧き出るような音
星新一「妄想銀行」から、ひとつのフレーズを取り出して考えてみる。
「静かさの奥底から湧き出るような音」
この音は一体どんな音だろう。
湧き出る音だから、きっと清くて澄んだ音だろうと思う。けれど、湧き出るという言葉から、何か力強いものを感じる。
静かさを感じる場所。森の中、洞窟の中、緊張の糸が張り詰めた会議の中。いろんな所が思い浮かぶけれど、静かさは自分が耳をしっかり傾けないと感じ取れないと思う。
静かだと感じれる静かな心。
それがどんな空間であっても、その静かさの中にきっと何かを探してて、それをキャッチできる
うーーーん!!まとまらない!!
彼との恋愛
彼のことを信じていいのか?最近お付き合いした彼のことが分からないままでいる。
数ヶ月前、恋愛を諦めていた私の前にふわっと現れた彼と付き合うことになった。
私の今までの恋愛遍歴を振り返ってみると、大学生の時の友達の延長線上のお付き合いや、寂しさに負けて何となく付き合ったケースが多かった。
今の私はと言うと、一応毎月18万円を貰える生活になり、彼は年はひとつしか変わらないけど社会人6年目でバリバリ働いている。
趣味も仕事もこれといって共通点がある訳でもなく、何となく居心地がいいということで連絡先を交換した。
そんな彼とこのまま続けていっても良いのかと悩むことがある。
会社の街コンに行った話
去年の10月会社の社員専用の電子掲示板でに街コンのお知らせが上がっていた。
「水族館で街コン」参加費の半額2000円は会社から補助金がでるとのこと。水族館に久しぶりに行って癒されたいと思った私は、特に恋愛したいと思うこと気持ちはなく応募してみた。
11月、水族館で街コン当日。
参加者は男女各8名。胸に番号が書かれたシールを貼って、水族館の順路を8分割して1人づつ一緒に回っていく。そして、水族館を見終わったあとは隣のホテルの喫茶店に移動する。そこで、アンケート用紙が配られて、気になった異性の番号を書いて、カップルを成立させるのだ。
私は最後のアンケートに一人の人の名前を書いた。2番目に大水槽前で話した人だった。
彼は建設コンサルタントとして働いてるらしく、私とは正反対の技術男子だった。私の周りにはインテリ!文系!理屈屋!事務職しかいないから、彼は異世界に生きる人に見えてしまって、初めてプロフィールカードを見せてもらった時から気になってた。
彼とは水槽を見ながら取り留めのない話をした。何を話したのかあんまり覚えてないけど、彼の横顔を見てると何だか頼りになるような気がして、何だか心地が良かった。
けどこれは街コンで、決められた時間内に次の通過ポイントまで行かないといけなかったから、私は彼に「もうそろそろ行かないと行けないんじゃない?」と言った。
そしたら彼は頷いてスマホで時計を見た。
「もし、時間オーバーになって探されてしまったら、2人で謝ろう」と笑いながら言った。
するとそのタイミングで、事務局の人が時間になっても来てない私たちを探しに水槽の前をウロウロしていたのに気づいた。そして2人で顔を見合わせて頭を下げた。
最後のアンケートでは、気になった人を第3位まで書く。私は街コンで8人の人と話したけど、結局大水槽前で話した彼の名前しか書かなかった。
アンケートの集計が終わり、自分が座っている机にリトマス試験紙のような細い紙が配られる。そこに自分の番号とカップルになった相手の番号が書かれてあって、カップル不成立なら何も書かれてないらしい。
私はそっとその紙を開いてみると、「一緒に謝ろう」と言ってくれたあの人の番号が書いてあった。
そしてその人連絡先を交換して一緒にホテルの喫茶店から出た。
「なんて呼んだらいいですか?」
と私は聞くと、彼は背の高い身長をすこし屈めて教えてくれた。
樺沢紫苑「アウトプット大全」
書店の自己啓発コーナーでよく見かける「アウトプット大全」。今年はアウトプットをしっかりしたいということで手に取ってみた。
アウトプットのメリットからその方法、アウトプットを行う際のポイントなどが事細かに書かれていて、頭の中でこれからの自分の課題ややることが明確になった。
これからこの本を読みながら取ったメモを元に、毎日続けることを決めたいと思う!
生きる意味なんてない
生きてる意味なんてない。
そう気づいた。
ずっと死にたかったし、今でも死んでしまいたいと思う。だって生きる理由がなかったから。
毎日過ごすには、努力も忍耐も必要だし、そんなきつい思いをするくらいなら死んでしまった方がマシだと思った。
だから生きる理由を探してた。
けど生きてる理由はないんだって、誰が何をしようと世界は変わらない。人類誰一人だって生きてる価値なんてないって気づいた。
六つ下の同級生
久しぶりに彼のことを思い出す。彼と出会ったのはとある喫茶店。当時私は大学院生で、彼は浪人生、6つ下だった。友達に6つ下の浪人生と出会ったーって話すと、「どこで出会うの??」と不思議がられた。私も正直わけが分かりません..…。6つも離れた子を好きになるだなんて。私はカウンターに座ってて、彼が隣に座ったのがきっかけだった。サブカル風でマッシュルームカットの大学生風の格好だった。変な人が隣じゃなくて良かったと思いつつ、また飲み物を飲む。ダラダラと喫茶店で過ごす時間が私は好きなのだ。
ふと隣を見ると、隣の男の子は「絶望名人カフカ」を読んでた。私はその時カフカの「変身」を読んできて、シンパシーを感じてしまって、思わずもう声かけてしまった。
「ねえ、カフカ好きなの?」って。
そこからカフカの話で盛り上がってしまった。本当
に意味が分からないくらい楽しかった。
カフカでこんなに話せるのかと不思議だった。哲学の話もしたし、AIやテクノロジーの話もした。一緒に話す時間が本当に楽しかった。彼と一緒にいると、トゲトゲとした自分の気持ちがどんどん穏やかになっていって、なんだか優しい気持ちになれ
た。こんな気持ち初めてだった。
スマホの充電が切れてた私は、彼からモバイルバッテリーを借りて、少し充電して、ラインを交換して駅で別れた。
平安貴族が着ている装束や、ヨーロッパの貴公子が着る衣装が似合いそうな、儚くて少し寂しそうな人だった。
授業をサボって行ってよかったと思った。彼はその時浪人生で、予備校には行かずに自宅で宅浪をしているらしい。有名な中高一貫校に通ってたものの、高校1年生で出席日数が足りず、留年するくらいなら退学を選んだそう。で、大検(のようなものと言
ってた)を取っていま受験生だそう。
それから彼と別の喫茶店で会うことにした。お互い好きな本の話をした。楽しかった。彼と一緒にいるとなんでこんなに優しい気持ちになれるのか不思議だった。
また別の日に会った時、ごはんを食べたあと、彼と初めて会ったあのお店に行った。彼とおしゃべりしたり、一緒に同じ本を読んだりする時間が愛おしかった。浪人生が1~2週間越しに会ってくれるのは
心配したけど、自己管理ができそうな人だったからそこは口出さないことにした。会う約束をしていたんだけど、彼が体調悪くなったとかで会う日が流れた。
そこからしばらく連絡を取らなかった。でも、不思議と、心が通じてるような気がして、私が彼のことを思うとき、彼も私のことを思ってくれる気がした。
そしたらふと、彼からよそよそしいラインが来た。思わず私は会いたいと言ってしまう。僕もずっと会いたかったと言ってくれて嬉しかった。
その時私は酷く大変な課題を抱えていて、辛い時が何度もあったけど、彼のことを思うとなんだか幸せな気持ちになった。
その後2回くらい会ったかな?楽しい時間
を過ごしたけど、最後ひどい別れ方をした。申し訳ないと思う。けど、あんな別れ方をしなければ、私また連絡取っちゃいそうだから、仕方ないのかもと自分に言い聞かせる。
もう遠くにいってしまった。これからどんな事でもやれてしまう若い彼が羨ましい。すれ違うはずもない、2人の運命が交差して出会ったのは奇跡だと思う。
もう会うこともない彼のことを思う。きっと彼も私のことを思ってくれているような気がする。 彼はどこか悲しげで、寂しそうだった。けど、あなたを大切に思ってくれる人はどこかにいるから、どうか悲しい顔をしないで欲しい。何も出来ないし、もう連絡をとることもないだろうけど、あなたの幸せを願ってます。
そして、そんな彼がラインのストーリーをアップした。というより、LINEミュージックを更新したから連動しただけなんだろうけど。
その音楽をひっそりと聞いてみた。そして何を思ったか、それは私だけの秘密にしたいと思います。
おわり。