最澄と日本の仏教(九博の特別展より)
私が驚いた3トピックを紹介する。
①遣唐使つらそう
遣唐使船のミニチュアをみると、なんと、当たり前だが!木造船!!この船で一か月かけて航海していたのかとゾッとした。帆も竹籠のようなもので編んである。最澄が唐へ向かったとき、4隻の遣唐使船が組まれていたが、二隻しかたどり着けなかったそうな…。
他に大変だな…と思ったのが、入唐許可証。大使の名前が書かれ、印が押してある。漢字で書かれてるから、これが申請書、許可証というのが何となくだが読み取れる。
展示ではさまざまな許可証、申請書といった”公文書”が展示されていた。いつの時代もお上の許可なしには上陸も出国もできないのだな…と先人たちの気持ちを少しばかりか理解することができた。
②千日回峰をすると死臭がする!?
千日回峰行は七年間にわたる厳しい修行その途中に「堂入り」と言って、9日間食わず寝ず真言を唱える行がある。想像を絶するとは思っていたが、解説パネルを読むと「9日間の修行をすると、体から死臭がしたり、瞳孔が開いたりする。(書き方は違うが…)」とあり、私が考えているはるか上の過酷さだった。
③横川中堂のご本尊様が九博に??
九博にはさまざまな仏像をどこかから借りてきては展示している。その中には、○○寺のご本尊を展示していることもある。けど今回の九博は、延暦寺横川中堂のご本尊様を借りてきて展示していたのだ。延暦寺の中でも由緒正しいお寺”横川中堂”。現地に行っても、観光客はまじまじと見ることはできず、遠目で手を合わせることしかできない。にも関わらずその仏様が九博では触れる距離に(触るのはダメ)いるではないか…
本当に驚いた。
横川中堂に行っても、ご本尊様は留守なので行かれる方はぜひそのことに留意の上参拝に行っていただきたい。
久しぶりに仏像をたくさん見て、穏やかな気持ちになった一日だった。